2019年10月03日
タイプ別練習法(動画つき)
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私がジムに行って、スタジオのダンスレッスンが始まるのを待ってる時なんだけど。すごくスリムで体の柔らかい方がいらっしゃるんです。始まるのを待ってる時間に、体をほぐしてます。足を縦にべっちゃりつけたり、開脚べっちゃりな上に前にも体べっちゃりつけたり。すごいなぁ〜って、思ってるんです。その方、毎回同じ3ポーズぐらいの動きで体をほぐしていらっしゃるんです。私はこう思いました。あの動きが一番得意なんだろうな、って。もし体をほぐすなら、自分の伸びにくいところをやるポーズを新しく取り入れたらいいのに、って。彼女は今の得意なポーズをする事によって、自分はこんなに出来る人なんだという、自己確認、自己称賛、できてる感、を味わっているのではないか、って、思ったりするんです。までも、きっと彼女はどんなポーズでもこなしそうですけど。でも、ほかの所が苦手な事が考えられます。柔軟性はバツグンですが、ダンスをすると動きがちゃんと真似できてないとか、筋力が弱いとか、持久力がないとか…
二胡でも同じことが言えると思います。
多方面の要素がある。
音感、リズム感、音色作り、指の機敏性、両手の動きの独立性、筋肉の動かし方、楽譜の見かた…
知らず知らず自分のやりやすいやり方、得意な分野に偏って練習している。
だから、何回練習しても○○できな〜い
ってことになる。
ずっと前に二胡が上達する方法にも書いたけど、もう一度自分のタイプをわかって、練習方法を変えてみて。と思うわけです。
そこで、まずは質問に答えて、タイプを知りましょう。
で、それに合わせた練習法を取り入れてみてはいかがかなと、提案させていただこうと思っているのですが、
はっきり言って、自分の得意な方法じゃないから(あたりまえです、その逆をやろうってんだから)、苦痛です。退屈です。
できた感が得られにくいです。もっと言うと、落ち込むかもです。
退屈で、苦痛なのをいやだと思うなら、この後は読まなくて結構です。
つまり、
覚悟を持ってください。
ではタイプを調べてみましょう。
以下の質問に答えて、該当するものの後ろにあるABCの数を正の字で控えていってください。
・音が外れているのか分からない→A
・弾く速度がとても遅い→C
・二胡に音の位置の印を付けてある→A
・弓の推し引きをいつのまに間違えたか分からない、指を間違って押さえている時がある→B
・ギーギーした音が出やすい→C
・二胡を体から斜めに離している→A
・楽譜を見てから音を出すまでの反応が遅い→C
・ポジション表を思い浮かべにくい→B
・手元を見たあと楽譜のどこだったかを見失うことがある→A
・曲またはフレーズの頭から弾かないと分からない→B
・人の手の動きで自分と違う部分が発見できる→A
・同じ曲を何回もあるいは長い期間弾くことが苦痛ではない→C
・合奏すると自分の音が合っているか分からなくなる→B
・別に早くこの曲を弾けるようになりたいと焦らない→C
・YouTubeで習っている曲の録音や動画を探して見る→B
・先生がいっしょに弾いてくれると弾きやすい→C
・伴奏が鳴ると惑わされる→B
・注意が必要な箇所を色付きペンで印をつける、あるいは鉛筆でグリグリっと○で囲む→A
ABCの一番多かったのはどれですか?
それがあなたのタイプです。
タイプはその傾向が強いということなので、一つとは限りません。
二つのタイプを兼ね備えている場合もありますよ。
ではタイプ別の特性を話していきますね。
まずAタイプ
あなたは、ポジション感覚がはっきりしています。ポジション表が頭に描けているので、突然レはどこですか?と言われても、すぐに押さえられます。合奏の時や伴奏と合わせる時も、人や伴奏につらされることなく弾けます。音色がいいです。ハーモニクスをキレイに出します。
合奏の時にマイペースで弾き、ほかの人とのハーモニーを聞くことが苦手です。音がずれていることに気付きにくいです。
Bタイプ
音感がいいです。一度曲を聴くと弾けるようになるのが早いです。指が速く動きます。先生がいっしょに弾くと自分の音がずれていることをすぐ感じ取れます。
弓の方向や指を間違えやすいです。急ぎすぎで、がさつで、音色が良くありません。ポジション表が頭になく、どの位置を弾いているのか整理されずに適当に弾いています。
Cタイプ
弾き間違いが非常に少ないですし、間違えてもその時すぐに気付きます。落ち着いていて、演奏速度はゆっくりです。
一曲を弾けるようになるまでに時間がかかります。楽譜を見てから弾くまでの反応が遅いです。
とこんな感じです。
当てはまりますか?
さてお待たせしました。いよいよ練習法です。
Aタイプ
あなたは、よく二胡を見て位置を確認しますが、見やすくするため、二胡を前に傾けています。そのため、持ち方、構えが浅くなり、手の形が理想的ではありません。
二胡をもう少し手前に引きつけて深く構えてください。
見た目で音を取るので、音はあまり聞いていません。練習の時は、楽譜をだいぶ上の方に置き、手元を見づらくするなど、手を見ないように、あるいは、苦手な部分だけでも(一時的でも)暗譜して、目を閉じて音をよく聞いて弾いてください。
二胡に印をつけている人は、もしもう一本二胡を用意できるなら、印をつけてない二胡でも練習してください。そして印のない二胡でしかも二胡を見ないようにして、五声音階練習などの練習をして、体の感覚や位置感、音を聞いての練習をしてください。
よく知っている曲の習っていない曲で、手元をぜんぜん見ずに弾いてみるという訓練をしてください。
Bタイプ
あなたはとにかく手の構えが浅いです。深く構えてください。
そしてポジション感覚がないので、今何ポジションを弾いているのか、何音分の移動なのか、計算して、数学的に頭を整理してください。
そして弾く速度が、練習中にもかかわらず速すぎます。落ち着いて考え、ゆっくり弾いてください。
練習法は、メトロノームを使用して、ゆっくりの速度に設定し、サッサと弾かないようにコントロールしてください。あなたは左手の事ばかりに気を取られるので、音色が良くないので、もっと右手の方に気を配ってください。
左手なしで、弓の配分の練習をするとか、換弦の練習をするとか、長弓の練習をするとか。
そして、あまりにも音を聞いて音を探しているため、指法やポジション感覚がおろそかです。
右手を弾かず音を出さない状態で、左手だけで弦を押さえていってみてください。全くどこか分からなくなると思います。左手だけで音を押さえる練習をしてください。少し前のレベルの知らない曲を、右手なしで音を出さずにエアー二胡で位置を拾って鍛えてください。
Cタイプ
あなたは落ち着いて弾くため、弾き間違えることが少なく、手の形も正しいです。
ただ、習得するのには時間と回数を重ねる必要があります。
とにかく時間を取って何回も何回も弾いて弾いて弾きまくってください。体に覚えさせて、体が勝手に自動演奏するところまで弾いてください。なんなら暗譜するぐらいに。
このタイプの方で時間が取れない方は、習得するのは難しいです。とにかくこまめに忘れないうちに時間を取り、同じ曲だけを練習してください。
さて、タイプ別に練習法を話しましたが、タイプは一つとは限りません。2つや3つを兼ね備えている場合があります。
良い面として複数兼ね備えている人もいれば、悪い面として複数兼ね備えている人もいます。
理想は、ABCタイプ全ての良い面を兼ね備えることです。
これは訓練、練習でできるようになると信じています。
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