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由紀子
由紀子
安岡由紀子
自宅教室(滋賀県近江八幡市)、 ツカモトミュージックアカデミー二胡教室(滋賀県の守山市・近江八幡市・東近江市の八日市と愛知川)にて、 二胡指導しています。 中国語教室(近江八幡市)も開講しています。 くわしくは、ホームページ https://jizi58.wixsite.com/niko
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2010年09月20日

あの世で二胡を

まずは、二胡を愛してくださっていたTさんの
ご冥福をお祈りいたします。

Tさんは77歳icon20から二胡を始めました。
そして、初めは、弓をまともに弦に擦る事もままならず、
音を出すことすらできなかったkao03のです。
そんな状態で、かすれかすれの音階で童謡や
中国の簡単な曲などに、笑顔face02でチャレンジしていました。

ようやく音が出るようになってくるのに、半年ほどかかりました。

習い始めて2年目の冬、こんこ舎で「二胡検定試験の北京旅行」計画が決まり、
6月のこの旅行の参加者を募っていたのですが、

Tさんも1級合格をめざして、参加応募をしましたicon21

以前、半年ほどかけて練習してきたiconN07『田園春色』
もう一度練習を始め、6月までの半年間ずっと練習を重ね、
いよいよ出発の日が近づきました。

しかし、持病だった神経痛が発症し、日々、
足やおしりに、ひどい痛みが走りました。

もう参加をあきらめよう、そう思いつつ、
がんばって行きたい気持ちも、消すことができなかったのです。

毎日注射をしてもらいkao04、当日になるまで
参加するか、不明でした。

当日の集合場所
Tさんの、痛々しくも、明るい笑顔がありました。

その後北京でも、ずっとびっこをひいて、つらい様子です。
検定部屋にびっこでゆっくり入って来たTさんを、
検定官のとなりに、通訳として座っていた私は、
がんばれ!と、心の中でエールを送っていました。

緊張の中、しっかりと『田園春色』を弾きおわり、
総評(合格でした)を聞いた後、またびっこで歩くのもつらく、
ジャー先生に支えられ、退場していく姿、

その横顔は、やり終えた達成感と開放感と痛みに
くしゃげていて、泣いていました。

あの練習の日々、神経痛との闘い、
よくがんばったね、と、私も涙が止まらず、
その後も通訳の声も出せないで、しばらく嗚咽してました。


-------その後、数年、二胡を続けていたのですが、
神経痛がひどく、レッスンをやめてしまいました。

それからTさんとは会っていませんでしたが、
この夏、あの世へ旅立たれたと知らされました。

二胡が楽しい、生きがいだkao05
と話していたTさん

あの世にも、二胡を持って行かれたそうです。

私にとって、なんと誇らしい、うれしいことでしょう。
そんなに二胡を愛してくださったなんて・・

今も、Tさんの あの おちゃめな、あどけない笑顔が
目に焼きついています。

あの世でも、二胡を楽しんでいるでしょうか。




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タグ :二胡思い出
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Posted by 由紀子 at 00:17Comments(0)ひとりごと