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由紀子
由紀子
安岡由紀子
自宅教室(滋賀県近江八幡市)、 ツカモトミュージックアカデミー二胡教室(滋賀県の守山市・近江八幡市・東近江市の八日市と愛知川)にて、 二胡指導しています。 中国語教室(近江八幡市)も開講しています。 くわしくは、ホームページ https://jizi58.wixsite.com/niko
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2021年10月29日

体育の先生は何が悪いかわかる?

私が中学生の時の体育の時間の事です。
ダンスの授業でした。
その日は歩き方。

ダンスの歩き方なので、つま先で歩き、足をスラッと伸ばしてかっこよく歩くというもの。

みんなで体育館を歩きます。

私も一生懸命、きれいに足を伸ばして、背筋を伸ばして歩きました。

しばらくして、先生がみんなを集めました。
そして、私に前に出て歩いてみせるように言いました。
私は歩いてみせました。
先生は言います。
「これは悪い歩き方の例です」
そしてまた、ほかの人一人を前に呼び、歩かせ、言います。
「これがいい例です。皆さん分かりますよね。ではもう一回戻ってやっていきましょう。」

さて、皆さんは、この体育の先生の教え方の悪い所が分かりますか?

これが二胡と何の関係があるのか?

あります。
自分に対して、この先生のようにしていてはいけないからです。

分かりますか?

私の立場になれば分かります。

この先生の教え方の悪い所は、
私の何が悪いのか言わなかった事です。

私は自分が悪い例だとは分かりましたが、
何がどのように悪いのか、少しも分かりません。
さあ、戻ってもう一回やっていきましょうと言われたって、正しくできようがありません。

とても屈辱的でした。

さて、皆さんは二胡を練習する際に、同じ事を自分にしている可能性があるのです。

これは私のレッスンの一幕です。

生徒さんが間違えました、
生徒さんは、あ違う、と言ってもう一度やります。
また間違えました。
そして、あ違う、と言ってもう一度やります。

そこで私が聞きます
「ちょっと待ってください。
今、何を間違ったか分かりますか?」
生徒さんは
「え?」と言って、またもう一回弾こうとします。
私はすかさず、
「弾かないで。今何を間違ったか答えてほしいんです。」と言います。
生徒さんは
「え?えーと、音の位置が違った」と答えます
私は「違いますよ。」と言います

さて皆さん、さっきの体育の先生の事と繋がりましたか?

この練習は大変問題があります。

自分が何を間違っているのか認識せずに、何回も弾く。
そして、合っているのが弾けたら、それでスルーする。

ダメです!

自分が今何をどうしたから、変な音が出たのか、どうするべきなのか、

しっかり認識してから、もう一回やらなければ、何の練習にもなりません。

私はその生徒さんに、その事を伝え、何が間違っていたのか(この方の場合、二指を押さえるべきなのに三指が出ていた)伝えました。

多くの方が、夢の中で弾いているように、メロディラインが奏でられるように、なんとなく流して弾いています。

つまったとしても、間違ったとしても、
ちょいと弾き直して、流してしまいます。

それでは本当の練習にはなりません。

間違ったなら、何をどう間違ったか、認識しなくてはいけません。

弓の推し引きが違ったなら、どの音で間違ったか?

指が間違ったなら、どの指か?

音高が違ったなら、高かったのか低かったのか?

でなければ、悪いと言ったままほったらかした体育の先生と同じです。

OK?
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Posted by 由紀子 at 15:37二胡上達